ゴキブリの幼虫との戦いに、ようやく終止符を打つことができた。しかし、それで安心してはいけません。一度でも、ゴキブリの繁殖を許してしまった家は、彼らにとって「住みやすい家」であるという、お墨付きを与えられてしまったようなものです。何もしなければ、また新たなゴキブリが、その快適な環境を求めて侵入し、悪夢は繰り返されます。二度と、あの小さな姿を見ないために、私たちは、家の環境を、根本から「ゴキブリが住みたくない家」へと、変えていかなければなりません。そのための究極の戦略は、彼らが生きるために必要な、あらゆる資源を、家の中から徹底的に排除することです。まず、何よりも優先すべきは、「食料源の完全な遮断」です。食べ物は、すべて密閉容器に入れるか、冷蔵庫に保管することを、鉄則とします。キッチンのカウンターに、パンやお菓子を出しっぱなしにするのは、ゴキ-ブリを招待しているのと同じです。調理中に出た野菜くずや、床に落ちた食べかすは、その都度、即座に片付けます。そして、一日の終わりには、シンクに溜まった食器を必ず洗い、生ゴミは、蓋付きのゴミ箱に捨て、可能であれば、その日のうちに屋外へ出します。ペットフードも、出しっぱなしは厳禁です。次に、「水源の枯渇」です。ゴキブリは、水がなければ生きていけません。シンクや浴室の水滴は、寝る前に必ず拭き取り、乾燥した状態を保ちます。水漏れしている蛇口があれば、すぐに修理しましょう。そして、「隠れ家の破壊」です。ゴキブリは、物が多く、ごちゃごちゃした場所を好みます。不要な物を処分し、部屋の風通しを良くし、整理整頓を心掛けます。特に、彼らの最高の産卵場所である段ボールは、家に溜め込まず、速やかに処分する習慣をつけましょう。これらの地道な、しかし徹底した環境改善こそが、ゴキブリの幼虫を二度と見ないための、最も確実で、そして唯一の道なのです。清潔は、最強の防壁です。
ゴキブリの幼虫を二度と見ないために